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大沼 みお

教員紹介

氏名 / 英名 大沼 みお / Mio Ohnuma
学科 一般教科
職位 准教授
学位 博士(農学)
役職・委員 研究交流・地域連携センター長、2-2副担任
専門分野 生物学(細胞生物学、分子生物学)
担当教科 理科総合(1年),理科総合(2年),理科総合(M3,D3),生命環境科学(専攻科)
資格等
所属学会・協会 日本植物学会,日本植物形態学会,日本植物生理学会,日本分子生物学会,日本生化学会
TEL・E-mail (代表) 0846-65-3101

担当科目と概要

理科総合(1年)

化学:日常生活や社会と関連付けながら,物質の構造,化学結合,化学変化に関する知識と考え方を学びます。
生物:様々な生命現象を科学的に説明できる様になるための基礎的な知識を学びます。1年生では,地球上の生物の多様性と共通する性質について扱います。

理科総合(2年)

化学:1年生で学んだ物質の構造,化学結合などの知識を基礎に,様々な物質の性質や化学変化に関する知識と考え方を学びます。
生物:地球上の生態系とその保全ついて学習します。

理科総合(M3,D3)

生物:3年生では,体内環境の維持に関して学習します。
地学: 地球の外観と内部の活動,地球上の植生,生態系を理解し,その保全について考えます。

生命環境科学(専攻科)

大学一般教養程度の生物科学の基礎的知識を学びます。
バイオテクノロジー,遺伝子組換え食品,遺伝子診断,環境問題等について解説し,暮らしの中の生物学的な諸問題を正確に理解し,適切な判断を行うための素養を養成します。

研究紹介

主な研究テーマ

  • 藻類バイオ燃料生産の高率化
  • 生ゴミ堆肥化の効率化を目指した有用微生物の探索と利用
  • 大崎上島の希少植物の調査と保護

キーワード

  • 藻類,バイオ燃料,油脂生産,遺伝子発現
  • 生ゴミ,堆肥,微生物
  • 大崎上島,生物多様性,環境保全,希少植物,絶滅危惧植物,環境

研究内容

藻類バイオ燃料生産の高率化

地球の温暖化抑制と,石油や石炭などの枯渇性資源代替の一つとして,バイオ燃料(エタノール,ディーゼル,ジェット,メタンなど)が利用されはじめています。しかし,バイオ燃料の普及のためには,未だコストが高いことが問題となっています。また,農産物を原料とするバイオ燃料では,耕作地の問題から食・飼料確保面で課題があります。本研究では,バイオ燃料の原料となる油脂の面積当りの生産効率が高く(陸上植物と比較して数十〜数百倍),耕作地が不要なため食・飼料との競合のない,微細藻類を用いて,安定的に油脂を高生産する系の開発を行っています。

生ゴミ堆肥化の効率化を目指した有用微生物の探索と利用

生ゴミは,一般家庭ゴミ全体の約4〜6割を占めます。生ゴミを各家庭でできるだけ処理できるようにする方法を検討しています。生ゴミ分解に有用な微生物を探索するため,大崎上島8地点から微生物を採取し,解析を行っています。

大崎上島の希少植物の調査と保護

大崎上島には海岸,山地,平野,汽水域,溜池,石灰岩地など多様な自然環境があり,全国的にも絶滅を危惧される保護が必要な植物が多種生息しています。これら稀少植物の調査と保護を行っています。また,植物体の形態的特徴だけでは絶滅危惧種かそうでないかを識別しにくい種について,DNAを用いた識別手法の開発を行っています。

業績(2015−)

論文

  1. 大沼みお「脱炭素社会へ向けて微細藻類の利用 ― 燃料・飼料・食材などの生産―」(解説),環境技術 2021年50(6) 320-324
  2. Shunsuke Hirooka, Reiko Tomita, Takayuki Fujiwara, Mio Ohnuma, Haruko Kuroiwa, Tsuneyoshi Kuroiwa, Shin-Ya Miyagishima. "Efficient open cultivation of cyanidialean red algae in acidified seawater." Scientific reports 2021 10:13794-13794.
  3. Tsuneyoshi Kuroiwa, Mio Ohnuma, Yuuta Imoto, Fumi Yagisawa, Osami Misumi, Noriko Nagata, and Haruko Kuroiwa. "Evolutionary significance of the ring-like plastid nucleus in the primitive red alga Cyanidioschyzon merolae as revealed by drying.", Protoplasma 2020 257(4):1069-1078.
  4. Shoichi Kato, Erika Okamura, Tomoko M Matsunaga, Minami Nakayama, Yuki Kawanishi, Takako Ichinose, Atsuko H Iwane, Takuya Sakamoto, Yuuta Imoto, Mio Ohnuma, Yuko Nomura, Hirofumi Nakagami, Haruko Kuroiwa, Tsuneyoshi Kuroiwa, and Sachihiro Matsunaga. "Cyanidioschyzon merolae Aurora kinase phosphorylates evolutionarily conserved sites on its target to regulate mitochondrial division.", Commun. Biol., 2019 2:477.
  5. Yuuta Imoto, Yuichi Abe, Kanji Okumoto, Mio Ohnuma, Haruko Kuroiwa, Tsuneyoshi Kuroiwa, and Yukio Fujiki. "Dynamics of the nucleoside diphosphate kinase protein DYNAMO2 correlates with the changes in the global GTP level during the cell cycle of Cyanidioschyzon merolae.", Proc. Jpn. Acad. Ser. B. Phys. Biol. Sci., 2019 95(2):75-85.
  6. Yuuta Imoto, Yuichi Abe, Masanori Honsho, Kanji Okumoto, Mio Ohnuma, Haruko Kuroiwa, Tsuneyoshi Kuroiwa, and Yukio Fujiki. "Onsite GTP Fuelling via DYNAMO1 Drives Division of Mitochondria and Peroxisomes.", Nat. Commun., 2018 9(1):4634.
  7. Yamato Yoshida, Haruko Kuroiwa, Takashi Shimada, Masaki Yoshida, Mio Ohnuma, Takayuki Fujiwara, Yuuta Imoto, Fumi Yagisawa, Keiji Nishida, Shunsuke Hirooka, Osami Misumi, Yuko Mogi, Yoshihiko Akakabe, Kazunobu Matsushita, and Tsuneyoshi Kuroiwa. "Glycosyltransferase MDR1 assembles a dividing ring for mitochondrial proliferation comprising polyglucan nanofilaments.", Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 2017, 114 (50):13284-13289.
  8. Takayuki Fujiwara, Mio Ohnuma, Tsuneyoshi Kuroiwa, Ryudo Ohbayashi, Shunsuke Hirooka and Shin-Ya Miyagishima. "Development of a Double Nuclear Gene-Targeting Method by Two-Step Transformation Based on a Newly Established Chloramphenicol-Selection System in the Red Alga Cyanidioschyzon merolae.", Frontiers in Plant Science, 2017, 14 (8): 343.
  9. Tsuneyoshi Kuroiwa, Mio Ohnuma, Yuuta Imoto, Osami Misumi, Noriko Nagata, Isamu Miyakawa, Masahiro Fujishima, Fumi Yagisawa and Haruko Kuroiwa. "Genome Size of the Ultrasmall Unicellular Freshwater Green Alga, Medakamo hakoo 311, as Determined by Staining with 4',6-Diamidino-2- phenylindole after Microwave Oven Treatments: II. Comparison with Cyanidioschyzon merolae, Saccharomyces cerevisiae (n, 2n), and Chlorella variabilis.", Cytologia, 2016, 81 (1): 69-76.
  10. Tsuneyoshi Kuroiwa, Mio Ohnuma, Hisayoshi Nozaki, Yuuta Imoto, Osami Misumi, Haruko Kuroiwa. "Cytological Evidence of Cell-Nuclear Genome Size of a New Ultra-Small Unicellular Freshwater Green Alga, "Medakamo hakoo" strain M-hakoo 311 I. Comparison with Cyanidioschyzon merolae and Ostreococcus tauri.", Cytologia, 2015, 80 (2): 143-150.
  11. Tsuneyoshi Kuroiwa, Mio Ohnuma, Yuuta Imoto, Haruko Kuroiwa. "Lipid Droplet Formation in Cells of the Filamentous Green Alga Klebsormidium nitens as Revealed by BODIPY-DiOC6 and BODIPY-Nile Red Double-Staining Microscopy.", Cytologia, 2015, 79 (4): 501-507.

著書

  1. Takayuki Fujiwara and Mio Ohnuma. "Procedures for Transformation and Their Applications in Cyanidioschyzon merolae." Springer Cyanidioschyzon merolae A New Model Eukaryote for Cell and Organelle Biology (Editors: Tsuneyoshi Kuroiwa, Shinya Miyagishima, Sachihiro Matsunaga, Naoki Sato, Hisayoshi Nozaki, Kan Tanaka, Osami Misumi (Eds.) ) Chapter7, pp.87-103.

学会発表

  1. 大沼みお,村上定瞭,廣岡俊亮,黒岩常祥 微細藻類のバイオ燃料に関する研究(1) -温泉由来緑藻の高油脂生産性培養系の開発 第 22 回環境技術学会年次大会(2022)
  2. 西浦周,坂本岳人,宮前俊彦,奥田悠希,八木沢芙美,廣岡俊亮,藤原崇之,宮城島進也,黒岩晴子,黒岩常祥,眞田宣明,三角修己,月坂明広,広兼元,岸 拓真,大沼みお 愛媛県鈍川温泉由来高油脂生産藻類の野外大量培養系構築の試み 日本植物学会第 86 回大会(2022)
  3. 岸拓真,大沼みお,奥田悠希 海上での微細藻類培養手法に関する基礎的研究 2022年度日本沿岸域学会 研究討論会(2022)
  4. 坂本 岳人,宮前 俊彦,奥田 悠希,八木沢 芙美,廣岡 俊亮,藤原 崇之,宮城島 進也,黒岩 晴子,黒岩 常祥,眞田 宣明,三角 修己,田多 一史,広兼 元,岸 拓真,大沼 みお 愛媛県鈍川温泉由来高油脂生産藻類の開放系培養構築の試み 日本植物学会第 85 回大会(2021)
  5. 廣岡 俊亮,冨田 麗子,藤原 崇之,大沼 みお,黒岩 晴 子,黒岩 常祥,宮城島 進也 単細胞紅藻イデユコゴメ類の海水を用いた培養技術開発 日本植物学会第 85 回大会(2021)
  6. 大沼 みお,黒岩晴子,黒岩常祥,三角修己: "愛媛県鈍川温泉からの新油脂生産藻類の単離",日本植物学会中国四国支部大会 (2018).
  7. 大沼 みお,藤冨 信之: "瀬戸内海の離島大崎上島の希少植物",日本植物学会第81 回大会 (2017).
  8. 大沼みお,藤原崇之,井元祐太,黒岩晴子,宮城島進也,田中寛,黒岩常祥: "単細胞紅藻 Cyanidioschyzon merolae の構成的プラスミドと抗生物質耐性マーカーの開発", 日本植物学会第80 回大会 (2016).
  9. 黒岩晴子,三角修己,井元祐太,大沼みお,黒岩常祥: "藻類における脂質合成に関わる細胞小器官の機能について", 日本植物学会第80 回大会 (2016).
  10. 竹下竜之介,芝田浩,大沼みお: "訪問介護における情報管理作業低減に向けたシステムの開発", 2016年次日本島嶼学会大崎上島大会 (2016).
  11. 黒岩常祥,三角修己,野崎久義,大沼みお,井元祐太,黒岩晴子: "紅藻シゾンを基盤にした顕微比較ゲノム測定による最小真核緑藻メダカモの発見と意義・今後の展開", 日本植物学会第79 回大会 (2015).
  12. 井元祐太,本庄雅則,奥本寛治,吉田昌樹,大沼みお,黒岩晴子,黒岩常祥,藤木幸夫: "GTP依存的制御によるダイナミンリングの形成と収縮機構の解析", 日本植物学会第79 回大会 (2015).
  13. 黒岩晴子,大沼みお,三角修己,井元祐太,黒岩常祥: "藻類におけるバイオエネルギー生産と細胞小器官の機能に関する細胞学的研究", 日本植物学会第79 回大会 (2015).
  14. 岡村枝里佳,松永朋子,加藤翔一,坂本卓也,井元祐太,大沼みお,野村有子,中神弘史,黒岩晴子,河野重行,黒岩常祥,松永幸大: "Cyanidioschyzon merolaeにおけるオーロラキナーゼを介したミトコンドリア分裂制御メカニズムの解析", 日本植物学会第79 回大会 (2015).
  15. 岡村枝里佳,松永朋子,加藤翔一,坂本卓也,井元祐太,大沼みお,野村有子,中神弘史,黒岩晴子,河野重行,黒岩常祥,松永幸大: "Cyanidioschyzon merolaeにおけるオーロラキナーゼを介したミトコンドリア分裂制御メカニズムの解析", 日本植物形態学会第27回大会 (2015).

学内紀要

  1. 大沼 みお,藤冨 信之: "広島県におけるカガシラの新産地", 広島商船高等専門学校研究紀要 第44号 pp. 131-134 (2022).
  2. 大沼 みお,藤冨 信之: "広島県におけるチャボイの新産地", 広島商船高等専門学校研究紀要 第43号 pp.139-143 (2021).
  3. 大沼 みお,田中 咲楽,中沢 陽光,政木 虎之介,鳥居 幹也,西野 薫,柴山 慧,岸 拓真,藤冨 信之: "大崎上島町の絶滅危惧植物の保護活動 2015~2019", 広島商船高等専門学校研究紀要 第42号 pp.127-132 (2020).
  4. 大沼 みお,藤冨 信之: "竹原市に生育する希少な植物", 広島商船高等専門学校研究紀要 第42号 pp. 117-126 (2020).
  5. 大沼 みお,藤冨 信之: "大崎上島町の希少な木本植物 ", 広島商船高等専門学校研究紀要 第41号 pp.97-104 (2019).
  6. 大沼 みお,藤冨 信之: "大崎上島町の希少植物 II ", 広島商船高等専門学校研究紀要 第40号 pp. 73-84 (2018).
  7. 大沼 みお,藤冨 信之: "大崎上島町の希少植物 I ", 広島商船高等専門学校研究紀要 第39号 pp.143-151 (2017).
  8. 芝田 浩,大沼 みお, 藤原 滋泰,馬場 明弘,竹内 康二,重岡 洋平,大浦 勝也,高橋 良幸,日原 綾香,藤本 光貴,植村 祐貴,森田 航平,五嶋 輝,藤井 琢也,和田 隆寿: "プランクトンの採取と観察による海の環境教育の取り組み", 広島商船高等専門学校研究紀要 第39号 pp.133-138 (2017).

社会活動

三原市海洋環境講座

小学生を対象とした夏休みの一日講座で,海洋環境のこと,エネルギーのことををお話ししています。昨年は,海底観察とプランクトンの採取と観察を行いました。

クラブ顧問

ソフトテニス部

家庭科同好会